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胃潰瘍に関する知識|日常に潜むリスクとその対策

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胃潰瘍は、誰にでも起こり得る身近な病気でありながら、正しい知識を持たずに見過ごされてしまうケースも少なくありません。

生活習慣やストレス、体調の変化などが複雑に絡み合い、気づかぬうちに進行することもあるため、「なんとなく胃の調子が悪い…」という違和感を見逃さないことが大切です。

本記事では、胃潰瘍に関する3つの重要なポイントを中心に、日常生活の中で気をつけるべきことや検査・予防の考え方について詳しく解説します。

1章 ピロリ菌検査の重要性

1-1 自覚症状がなくても感染していることがある

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜に生息し、慢性的な炎症を引き起こす細菌です。この菌が長期間胃に存在し続けると、胃粘膜が傷つき、やがて胃潰瘍や胃がんのリスクを高めるとされています。

しかし、ピロリ菌に感染していても明確な自覚症状が出ないことが多く、発見が遅れるケースが目立ちます。

1-2 検査で早期発見・除菌治療へ

現在では、呼気検査・血液検査・便中抗原検査など、簡単かつ高精度なピロリ菌検査が複数あります。感染が確認された場合は、抗生剤による除菌治療が行われ、再発予防にも効果が期待できます。

症状がない方でも、胃の不調や家族歴がある場合は、一度ピロリ菌の有無を確認しておくことをおすすめします。

より詳しい情報は、以下のマンガページでわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください。

ピロリ菌についてマンガでわかりやすく解説しています

ピロリ菌についてのマンガ解説

2章 胃潰瘍は誰にでも起こり得る

2-1 年齢や性別を問わず発症リスクあり

胃潰瘍というと高齢者の病気という印象を持たれがちですが、実際には若年層にも発症例が見られます。とくに、長時間の仕事や夜型生活、偏った食事、睡眠不足などが続くと、胃粘膜が弱まり、潰瘍ができやすくなります。

実際、胃潰瘍に関する正しい知識を持っている方はまだ少なく、発症の背景にはさまざまな要因が関係しています。

▶ 胃潰瘍 わかりやすくまとめたページを見る

2-2 ストレス社会が胃に与える影響

現代は情報や業務の過多にさらされるストレス社会。こうした環境下では、自律神経のバランスが崩れやすく、胃酸の分泌過多や粘膜の防御力低下といった状態が起こりやすくなります。

その結果、胃壁が損傷し、潰瘍やびらんなどのトラブルが進行する恐れがあるため、日常の中でストレスケアも欠かせません。

2-3 十二指腸潰瘍との関係

なお、十二指腸潰瘍も胃潰瘍と似た原因で発症することが多く、ピロリ菌やNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の影響が共通しています。

胃と十二指腸は機能的にも密接に関係しているため、片方の潰瘍がもう片方へ波及するケースもあります。

同じ消化管疾患として、併せて理解しておきたいのが十二指腸潰瘍です。

▶ 十二指腸潰瘍について詳しく知る

3章 運動がもたらす胃への良い影響

3-1 胃の動きを整える適度な運動

実は、適度な運動が胃の働きを助けるという研究結果も多数報告されています。ウォーキングや軽いストレッチは、自律神経のバランスを整え、胃酸の分泌や胃の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進します。

運動はストレス軽減や睡眠改善にもつながり、結果的に胃の状態を安定させる効果が期待できます。

3-2 どんな運動がよいか?

日常生活の中で取り入れやすい運動としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 早歩きでの通勤
  • 階段の昇降を意識する
  • 寝る前のストレッチ
  • 深呼吸を取り入れた軽い体操

ハードな運動はかえって負担になる場合があるため、無理のない範囲で継続することが大切です。

4章 胃にやさしい生活習慣を心がける

4-1 食事内容を見直すことが基本

胃潰瘍の予防と回復には、日常の食事が大きく関係しています。胃粘膜を刺激しにくい食材や、消化のよい調理方法を選ぶことが重要です。

例えば以下のようなポイントを意識すると良いでしょう。

  • 脂っこい食事や香辛料を控える
  • アルコール・カフェイン・炭酸の摂取を控えめに
  • 野菜や発酵食品など、粘膜修復を助ける食材を取り入れる
  • よく噛んでゆっくり食べる

4-2 過度な空腹・暴食を避ける

空腹の状態が続いたあとに急激に大量の食事をとると、胃酸の分泌が過剰になり胃の粘膜を傷つけやすくなります。

できる限り規則的な食事のリズムを心がけましょう。

4-3 胃の不調を感じたら無理をしない

「疲れただけかも」「ストレスのせいかな」と放置せず、早めに医療機関で相談することが大切です。

とくに40代以降は、年1回の内視鏡検査を習慣にすることで早期発見につながります。

5章 胃潰瘍の検査と治療法

5-1 内視鏡検査(胃カメラ)の役割

胃潰瘍の診断には、胃内視鏡検査(胃カメラ)が有効です。

直接胃の粘膜を観察し、炎症や潰瘍、出血の有無などを詳細に確認できるため、正確な診断と治療方針の決定に欠かせません。

「検査が不安…」という方には、当院でご紹介している下記ページもぜひ参考にしてください。

胃の検査が初めての方にもわかりやすい解説マンガはこちら

胃カメラ検査のマンガ解説

5-2 ピロリ菌除菌と薬物治療

潰瘍が発見された場合、主に以下の治療が行われます。

  • ピロリ菌陽性の場合:抗菌薬による除菌療法
  • 胃酸分泌抑制薬(PPI、H2ブロッカーなど)
  • 粘膜保護薬

治療を継続することで再発を防ぎ、胃の正常な働きを取り戻すことが期待できます。

6章 再発を防ぐためにできること

6-1 定期的なチェックと再検査

一度治ったように見えても、再発することがあるのが胃潰瘍の特徴です。定期的な検診や内視鏡フォローが再発予防には有効です。

6-2 服薬と生活指導の両輪で管理を

医師の指示に従って薬を継続しつつ、生活習慣の改善も並行して行うことで、胃の健康状態を安定させることができます。

まとめ|胃潰瘍の正しい理解と、早めの対処がカギ

胃潰瘍は決して珍しい病気ではありませんが、「まさか自分が」と思っているうちに悪化してしまうケースも少なくありません。

今回ご紹介したように、ピロリ菌感染やストレス、生活習慣などの複数の因子が関係しているため、日々の体調の変化に敏感になり、必要な検査を受ける意識がとても大切です。

気になる胃の不調がある場合は、無理をせず、早めの受診をおすすめします。

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