肛門皮垂(スキンタグ)

肛門皮垂とは

肛門付近に発生する皮膚のたるみのことで、スキンタグと言われることもあります。女性の場合、出産後に発症しやすい傾向があります。いぼ痔や切れ痔により肛門付近の皮膚が腫れて、その腫れがおさまることが発症につながっていると言われております。肛門皮垂は、切除することで治療可能です。

肛門皮垂の原因

肛門の外側に内痔核が飛び出てしまって元に戻らないいぼ痔(嵌頓痔核)や血豆のように腫れてしまう血栓性外痔核、何度も肛門付近の皮膚が切れてしまう慢性化した切れ痔により、肛門皮垂が発生しやすくなると考えられています。また、出産された後にも発症することが多く、肛門の前方に生じやすい傾向があります。

肛門皮垂になりやすい方

下記に当てはまる方は、肛門皮垂を発症する可能性がありますので、ご注意ください。

長時間同じ体勢を維持されているケース

長時間立ちっぱなし、座りっぱなしなど同じ体制を撮り続けていると、肛門付近の血液がうっ滞してしいまい、痔の原因となります。痔になると、肛門皮垂のリスクが高まります。また、テニスやゴルフをする方は、ボールを打つときに肛門付近に力がかかるため、血栓を生じやすかったり、内痔核が飛び出てしまい、肛門皮垂を発症するケースもあるため、注意が必要です。

慢性的な便秘の方

便秘の場合、便を出すために強くいきむことで、肛門付近の皮膚がたるみやすくなってしまいます。また、便秘や下痢が続くと、痔を発症する可能性があり、痔になると肛門皮垂の発症リスクが上昇します。便秘や下痢の方は、規則正しい排便習慣を身につけましょう。

出産を経験した方

女性の場合は、出産を機に発症することが多いです。出産時に強くいきむことで、痔を発症したり、内痔核が飛び出てしまうことがあります。痔になると、肛門皮垂を発症しやすくなるため、注意が必要です。

肛門皮垂の症状

肛門皮垂が小さい場合は、症状が出現することはほとんどありませんが、大きいタイプでは、肛門付近に違和感や異物感がみられます。人によっては、排便後、トイレットペーパーで拭き取るときに邪魔に感じることもあります。便がきれいに拭き取れないと、かゆみや湿疹の原因となり、肛門のべとつきなどを生じやすいです。肛門付近をきれいに保つように心がけましょう。

肛門皮垂の検査・診断方法

問診と診察により診断を行うことができます。特別な検査を行う必要はありませんが、いぼ痔や切れ痔の有無を判断するために、肛門鏡を用いることがあります。

肛門皮垂の治療

良性疾患のため、普段の生活に支障が出ていなれば、特に治療を行う必要はなく、経過観察となります。ただし、いぼ痔や切れ痔を発症している方は、放置すると肛門皮垂の発症リスクが上昇するため、適切な治療を受けましょう。
一度、肛門皮垂を発症すると、自然に戻ることはありません。見た目が気になったり、違和感があったり、異物感がある場合は、切除手術を検討していきます。当院では、日帰り手術を行っていますので、お気軽にご相談ください。 

日帰り手術について

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