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十二指腸潰瘍ってなに?原因・症状・治療法をわかりやすく解説

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胃の奥に感じる痛み、空腹時に増す違和感、夜中の胃もたれ…。それは十二指腸潰瘍のサインかもしれません。十二指腸潰瘍とは、胃の内容物が流れ込む小腸の最初の部分(十二指腸)の粘膜が深く傷ついてできる潰瘍です。

ピロリ菌の感染、薬の副作用、ストレスや食生活の乱れなど、さまざまな要因が重なって発症し、進行すれば出血や穿孔(穴が開く)といった重大な症状にもつながります。

この記事では、十二指腸潰瘍の基礎知識から症状、治療、再発予防、受診の目安まで、内視鏡診療の専門クリニックがわかりやすく解説します。

十二指腸潰瘍とは?

十二指腸の構造と働き

十二指腸は、胃と小腸(空腸)をつなぐ最初の小腸部分で、胃から流れた食べ物(胃内容物)に対して、胆汁や膵液が分泌され消化のスタート地点となる重要な場所です。

その粘膜は胃酸や消化酵素にさらされやすく、適切な保護機能が損なわれると炎症や潰瘍を起こしやすい特徴があります。

潰瘍とはどういう状態?

「潰瘍」とは、粘膜が深く損傷し、えぐれるように窪んだ状態を指します。表面の炎症より深く、粘膜の下層組織にまで及ぶため、自然に治ることは少なく、進行すれば出血や穿孔(穴が開く)のリスクもあります。

十二指腸潰瘍は、胃潰瘍と同様に早期発見・早期治療が鍵になります。

▶ 詳しくは:十二指腸潰瘍の詳細ページはこちら

十二指腸潰瘍の主な原因

十二指腸潰瘍は、複数の要因が絡み合って発症することが多く、そのなかでもピロリ菌の感染消炎鎮痛剤(NSAIDs)の使用、さらにストレスや食生活の乱れが三大要因として知られています。それぞれについて詳しく解説します。

ピロリ菌感染

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の中に住みつき、長期的に胃や十二指腸の粘膜に炎症を起こす細菌です。感染していると粘膜の防御機能が弱まり、胃酸によるダメージを受けやすくなるため、十二指腸潰瘍のリスクが高まります。

特に、日本ではピロリ菌感染が原因で潰瘍になるケースが多く、除菌治療を行うことで再発率を大きく下げることができます。

▶ 詳しくは:ピロリ菌について詳しく解説したページはこちら

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NSAIDs(消炎鎮痛薬)の使用

頭痛・腰痛・関節痛などでよく使われるNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、痛みを和らげる一方で胃や腸の粘膜に悪影響を与えることがあります。特に長期間の服用や、空腹時の服用は十二指腸潰瘍の原因となります。

NSAIDsは胃酸分泌を増やし、粘膜の防御機能を低下させるため、粘膜保護薬と併用したり、使用を中止することが検討されます。

ストレスや生活習慣

ストレスや不規則な生活、脂っこい食事や喫煙・飲酒なども十二指腸潰瘍の誘因となります。これらは胃酸の分泌を活発にし、粘膜の傷つきを加速させる要因です。

リスク要因 粘膜への影響
精神的ストレス 自律神経を乱し、胃酸が過剰分泌される
不規則な食事 空腹時の胃酸で粘膜が傷つきやすい
喫煙・飲酒 血流が悪くなり、粘膜の修復が妨げられる

日々のストレス管理と、食生活の見直しが予防の第一歩です。

十二指腸潰瘍の症状と注意すべきサイン

典型的な症状

十二指腸潰瘍の代表的な症状は上腹部の痛みです。特に「空腹時」や「夜間・明け方」に強まる傾向があり、食事をとると一時的に和らぐこともあります。

これらは飢餓時疼痛(きがじとうつう)と呼ばれ、胃酸が過剰なタイミングで粘膜を刺激している証拠です。具体的には次のような症状がみられます:

  • みぞおちあたりの鈍痛や灼熱感
  • 空腹時・深夜〜早朝の腹痛
  • 食事をとると一時的に痛みが和らぐ
  • 慢性的な胃もたれ・げっぷ

放置によるリスクと受診のタイミング

十二指腸潰瘍は自然に治癒することもありますが、放置や自己判断による市販薬使用では悪化し、次のような重大症状に至ることがあります:

  • 黒色便(タール便):出血が腸内で酸化して便が黒くなる
  • 吐血:潰瘍からの出血が口から出てくる
  • 激しい腹痛:腸壁が破れて穿孔を起こしている可能性

これらの症状がある場合は緊急性が高いため、すぐに医療機関を受診してください。また、次のような症状がある方も、内視鏡検査を検討する必要があります。

  • 慢性的なみぞおちの痛み
  • 夜間の胃痛で眠れないことがある
  • ピロリ菌の感染が確認されている
  • 消炎鎮痛剤を継続的に服用している

当院の医師紹介|専門医による安心の診療体制

「秋葉原・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック」では、日本消化器内視鏡学会の専門医が常勤し、丁寧な問診と必要な検査をもとに、患者さまに最適な診療を行っています。

内視鏡検査(胃カメラ)も、経鼻内視鏡や鎮静剤を使った苦痛の少ない検査に対応。症状に合わせた検査・治療をご案内します。

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十二指腸潰瘍の治療法と再発予防

薬による治療が基本

十二指腸潰瘍の治療は、原因に応じた内服薬による治療が中心です。主に以下のような治療が行われます:

  • 胃酸の分泌を抑える薬(PPI、H2ブロッカーなど)
  • 粘膜を保護する薬(ムコスタなど)
  • ピロリ菌の除菌療法(2種類の抗生物質+胃酸抑制剤の3剤併用)

NSAIDsなどの薬剤が原因の場合は、服用を中止または他の薬へ変更し、必要に応じて胃粘膜保護薬の併用が検討されます。

再発予防のための生活習慣

潰瘍を繰り返さないために

十二指腸潰瘍は、治療によって一度治っても、生活習慣が変わらなければ再発のリスクがあります。再発を防ぐには、以下のような点に注意しましょう。

予防のポイント

  • 規則正しい食生活(空腹時間を空けすぎない)
  • 脂っこいもの・刺激物・冷たいものを控える
  • 喫煙・過度な飲酒を控える
  • NSAIDsの長期服用時は、医師と相談を
  • ストレスを溜め込まず、十分な睡眠を取る

また、定期的な内視鏡検査で再発がないか確認することも大切です。特にピロリ菌感染があった方は、除菌後も経過観察が推奨されます。

まとめ|症状が続くときは内視鏡検査を

十二指腸潰瘍は、胃酸やピロリ菌、生活習慣などが影響して起こる粘膜の深い傷です。症状が軽いうちに発見できれば、薬物療法と生活改善でほとんどが回復します。

しかし、放置すれば出血や穿孔などの重大な合併症につながることもあるため、以下のような症状が続く方は早めの受診をおすすめします。

  • 空腹時の腹痛や違和感がある
  • 夜間や明け方に痛みで目が覚める
  • 黒い便が出た、または吐血があった

当院では、内視鏡専門医による丁寧な診察・検査・治療を行っております。
土日診療や、24時間WEB予約LINE予約にも対応しており、忙しい方も安心してご相談いただけます。

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