「食後に胸がジリジリする」「酸っぱい液がのどまで上がる」「夜中に咳が続く」
こうした症状は、逆流性食道炎が関係しているかもしれません。
当院(秋葉原・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック 千代田区院)には、胸やけ・呑酸・のどの違和感で受診される方が多く、生活改善と薬、必要に応じた内視鏡検査を組み合わせて症状の軽減と再発予防を目指します。
本記事では、逆流性食道炎の基本的な治療の考え方と、当院で行える治療の流れを解説します。
治療の柱は「生活習慣の見直し」「薬物療法」、そして院外で行う「外科的治療」の3つで、あなたの症状・背景に合った順序と方法を選ぶことが大切です。
読むことで、今日からできる改善策や受診のタイミングが明確になります。
結論|まずは生活×薬の最適化、必要時は専門病院で手術
治療の基本方針
逆流性食道炎は、生活習慣の改善と薬物療法の組み合わせで、多くの場合コントロール可能です。
それでも症状が続く場合や食道裂孔ヘルニアが大きい場合には、外科的治療(腹腔鏡手術など)が必要になることがありますが、当院では手術は行っておらず、必要時は提携病院をご紹介します。
なぜこの方法が有効なのか
症状は胃酸の逆流によって生じます。
逆流を招く生活習慣(夜遅い食事、高脂肪食、飲酒・喫煙など)を改善し、胃酸の分泌を抑える薬や消化管の動きを整える薬を用いることで、原因と結果の両面からアプローチできます。
改善の具体例
「寝る直前の夜食」をやめ、夕食は就寝2〜3時間前までに済ませ、高脂肪食や刺激物を控える。
この生活改善に胃酸分泌抑制薬を併用すると、胸やけや呑酸の頻度が減るケースが多く見られます。
当院での進め方
当院ではまず生活改善+薬物療法を中心に治療を進めます。
症状が改善しない場合には、適切なタイミングで手術が可能な病院へご紹介します。
疾患の基礎知識は院内解説ページもご覧ください:逆流性食道炎(疾患ページ)
なぜ起こる?|逆流性食道炎の仕組み
逆流を防ぐ仕組みとその働き
食道と胃の境目には、胃の内容物が逆流しにくくなる仕組み(下部食道括約筋の働きや横隔膜の補助)があります。
この働きが弱まったり、腹圧が高くなったり、胃の排出が遅れたりすると、胃酸や胃の内容物が食道に逆流しやすくなります。
悪化させやすい生活や体の状態
- 遅い時間の夕食や就寝前の飲食
- 脂肪分の多い食事、大量の飲酒
- 肥満、腹部の締め付け(きついベルト等)
- 喫煙、カフェインやチョコレートの摂り過ぎ
- 妊娠や加齢変化、薬の影響
治療① 生活習慣の改善
改善の基本方針
生活を少し変えるだけでも、逆流の頻度は下げられます。当院では以下の点を中心に指導しています。
食事時間と量の工夫
- 就寝2〜3時間前には食事を終える
- 腹八分目を心がける
- ゆっくりよく噛んで食べる
控えたい食品や飲み物
- 揚げ物やこってりした料理
- チョコレート、カフェイン飲料、アルコール
- 強い酸味や香辛料の多い食品
寝るときの工夫
- ベッドの頭側を少し高くする(5〜10cm)
- 左向きで横になる方が逆流しにくい場合がある
体重・嗜好品・衣類の見直し
- 標準体重を目指す
- 禁煙、節酒
- 腹部を締め付ける服装を避ける
生活改善チェック表
項目 | 今日から | 今週の目標 | 来月の目標 |
---|---|---|---|
就寝前の飲食を控える | 夜食ストップ | 週5日達成 | 習慣化 |
高脂肪料理を減らす | 週2回まで | 代替メニューを準備 | 無理なく継続 |
禁煙・節酒 | 記録開始 | 平日ゼロ挑戦 | 継続支援活用 |
就寝時の頭側挙上 | 枕・傾斜クッション導入 | 夜間症状減少 | 快眠定着 |
治療② 薬物療法の実際
薬での治療の位置づけ
生活改善と並行して、胃酸分泌を抑える薬や胃の動きを整える薬を使用します。
症状の程度や背景に応じて薬の種類や量を調整します。
主な薬の種類と役割
- 胃酸分泌を抑える薬(炎症を鎮め症状改善)
- 胃の動きを整える薬(排出促進で逆流予防)
- 酸を中和・粘膜を保護する薬(一時的な胸やけ対策)
服用時の注意
- 指示どおりのタイミングで服用する
- 自己判断で急に中止しない
- 長期使用時は医師と用量や期間を相談する
治療③ 外科的治療(提携病院での手術)
手術が検討されるケース
薬や生活改善で十分な効果が得られない場合、または食道裂孔ヘルニアが大きい場合に外科的治療が必要になることがあります。
当院では手術は行わず、必要に応じて連携病院をご紹介します。
手術後に期待できること
- 逆流症状の軽減で睡眠や生活の質が向上
- 薬の減量や中止が可能になる場合がある
- 生活習慣の工夫は引き続き必要
ケース別:よくある悩みと対応例
軽症で生活習慣に心当たりがある場合
症状が週1〜2回程度で、夜遅い食事や高脂肪食などの生活習慣に原因があると思われる場合は、まず生活改善を中心に行います。
2〜4週間の改善で症状が軽減することも多く、薬を使わずにコントロールできる可能性があります。
日常生活に支障がある中等症
胸やけや呑酸が週3回以上あり、睡眠や仕事に影響している場合は、生活改善+胃酸分泌抑制薬を併用します。
症状が安定しても自己判断で中止せず、医師と相談しながら段階的に減薬します。
薬で改善するが再発を繰り返す場合
薬をやめると再び症状が出る場合は、長期的な薬物療法や詳しい検査(食道裂孔ヘルニアの有無、胃酸分泌量など)が必要です。
必要に応じて外科的治療の検討も行います。
薬でも改善が乏しい場合
胃酸の逆流以外の病気(機能性胸やけ、好酸球性食道炎など)の可能性があります。
内視鏡検査やpHモニタリング検査、食道内圧検査などを行い、適切な治療法に切り替えます。
検査の流れ|当院でできること
検査を行う理由
逆流性食道炎は症状だけでは確定診断できません。
胃潰瘍や食道がん、機能性ディスペプシアなど似た症状の病気を除外し、食道粘膜の状態や合併症の有無を確認するため、内視鏡検査が有効です。
当院で行う主な検査
- 上部消化管内視鏡(胃カメラ):食道・胃・十二指腸を直接観察し、炎症や潰瘍の有無を確認します。
※24時間pHモニタリングや食道内圧検査が必要な場合は、連携病院をご紹介します。
検査を受けたほうがよいタイミング
- 薬を使っても症状が改善しないとき
- 初めて症状が長引いているとき
- 嚥下障害、体重減少、吐血、貧血などの症状があるとき
当院の検査の特長
鎮静剤を使用し、眠っている間に検査を受けられます。
秋葉原駅から徒歩1分でアクセスが良く、検査後も公共交通機関で安心してお帰りいただけます。
すべて内視鏡専門医が担当し、検査結果は画像を交えて丁寧にご説明します。
今日からできるセルフケアと再発予防
食生活の工夫
- 1回の食事量を控えめにして回数を増やす
- 消化にやさしい食材(白身魚、鶏むね肉、温野菜)を選ぶ
- 脂肪分や刺激物を控える
生活リズムの改善
- 就寝2〜3時間前までに夕食を終える
- 寝る前のカフェインやアルコールは避ける
- 夜更かしせず、十分な睡眠を確保する
ストレス対策
- 軽い運動やストレッチを習慣にする
- 深呼吸や瞑想で心を落ち着ける
- 趣味やリラックスタイムを大切にする
当院の特長と受診ガイド
- 内視鏡専門医による正確な診断
- 鎮静剤を用いた苦痛の少ない検査
- 秋葉原駅から徒歩1分の好アクセス
- 土日診療(※日曜は予約制)
症状が軽くても放置せず、早めにご相談ください。当院では患者さんに合わせた治療プランをご提案します。
Q&A よくある質問
市販薬で治せますか?
市販の胃酸抑制薬や制酸薬で一時的に症状が和らぐことはありますが、原因が他にある場合もあります。
長引く場合や繰り返す場合は医師の診察が必要です。
検査は痛いですか?
当院では鎮静剤を使用するため、眠っている間に検査を終えることができます。
手術は受けられますか?
当院では手術は行っていませんが、必要な場合は提携病院へご紹介します。
まとめ|早期対応で快適な毎日を
逆流性食道炎は、生活習慣の改善と薬物療法で多くの場合コントロールできます。
症状が長引く場合や再発を繰り返す場合は、詳しい検査で原因を確認し、必要に応じて外科的治療も検討します。
気になる症状がある方は早めに受診し、適切な対応で健康を守りましょう。
お電話でのご予約も可能です
(受付時間:9:00〜17:00)
施設紹介
秋葉原・胃と大腸肛門の内視鏡クリニック 千代田区院 >>
ホームページ https://www.akihabara-naishikyo.com/
電話番号 03-5284-8230
住所 東京都千代田区神田佐久間町1-13 チョムチョム秋葉原ビル9階
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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9:00~12:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
14:00~17:30 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ※ |
※予約検査のみ
祝日のみ休診
JR秋葉原駅より徒歩1分、東京メトロ日比谷線秋葉原駅より徒歩1分、つくばエクスプレス秋葉原駅より徒歩1分