お腹がもやもやして気持ち悪いときに考えられる原因と病気について

お腹がもやもやして気持ち悪いときに考えられる原因と病気についてお腹になんともいえない違和感があって、もやもやっとするというようなことがあると思います。
こうしたもやもや感で一番考えられる原因は消化器の不具合で、食べ過ぎたり飲み過ぎたりした場合に現れ、少し安静にしていれば翌日には解消してしまうといったケースもあります。そんな場合は様子をみる程度で特に問題はありません。
しかし、お腹は上半身の半分以上を占めていて、その中には消化器だけではなく、心臓や肺、心臓に近い重要な血管、泌尿器系、生殖器系など数多い臓器が位置しています。そのため、そうした症状が、消化器だけではなく、その他の臓器の病気で現れている可能性もあり、その中にはすぐに治療が必要な深刻なものも含まれています。

お腹がもやもや気持ち悪いときによくある症状

お腹がもやもやするというのは、どこかが痛いとはっきり言えるような症状ではなく、「なんとなくお腹に不快感がある」「お腹がどうももたれている」といった漠然とした感覚であるため、つい我慢したり見過ごしたりしてしまいがちです。
多くの場合、少し脂っこいものを食べ過ぎた、つい暴飲暴食してしまったなどの一時的なもので、しばらくすると治まるかと様子をみてしまいがちです。
しかし、お腹がなんとなくもやもやするという症状のなかには、お腹の中に位置する様々な内臓や血管などの病気によるものが含まれている可能性もあります。
「なんとなく、胃の辺りに不快感」「幅広いお腹の違和感や気持ち悪さ」「吐き気がするようなむかつき」「胸やけや呑酸(すっぱいげっぷ)」「げっぷやおならがいつもより多い」「横になると気持が悪くなる」といった症状が続く場合、特に消化器のなんらかの病気がある可能性が高くなるため、お早めに消化器内科を受診することをお勧めします。

お腹がもやもや気持ち悪いときの原因は?

お腹にもやもやとした不快感・違和感が起こる原因の中でも多いものは、食生活も含む生活習慣からくるものです。特に以下のような習慣がある方は症状が現れやすい傾向がありますので、生活習慣の見直しが必要になります。

  • 暴飲暴食
  • 脂質の強いもの、カフェインの多い飲み物、激辛の香辛料などの摂り過ぎ
  • 冷たいもの、熱すぎるものの飲み過ぎ、食べ過ぎ
  • ストレスが発散できない
  • 睡眠不足など生活リズムの乱れ
  • 喫煙習慣 など

その他の原因としては、逆流性食道炎、急性胃炎、腸炎、腸閉塞といった消化器疾患、服用中の薬の副作用などが原因として考えられます。

お腹がもやもや気持ち悪いときに考えられる病気

お腹の病気は、食道・胃・十二指腸の上部消化管と小腸・大腸の下部消化管の違いこそあるものの、初期症状から重篤なものまで、どれも似たような症状から現れることがあります。

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、胃の不調があるにもかかわらず、検査などでは消化管の炎症や潰瘍といった器質的な障害や内分泌器官のあきらかな障害などが見当たらないという特徴がある病気です。胃の運動機能や知覚機能がなんらかの原因で不具合を起こしてしまい、発病すると考えられており、過敏性腸症候群などとともに、機能性胃腸障害に分類されています。

感染性胃腸炎

ウィルス、細菌といった病原体に感染して胃腸が炎症をおこす病気です。ウィルスではノロウイルスやロタウイルス、細菌では腸炎ビブリオ、O157などの病原性大腸菌、カンピロバクターといったものが代表的です。お腹のもやもや感のほかにも、腹痛、吐き気・嘔吐、下痢などの症状が現れます。

急性胃炎

強いストレスから自律神経のバランスが乱れてしまったことや、お酒の飲み過ぎ、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの鎮痛剤や抗菌薬など薬剤による副作用といった原因から胃が急に炎症を起こしてしまった状態です。
みぞおちあたりのキリキリとした痛み、胸やけ、胃もたれ、吐き気・嘔吐などのほか、胃のあたりの漠然とした不快感、食欲不振などが主な症状です。

逆流性食道炎

胃の入り口には噴門という弁があり、通常は下部食道括約筋がしっかりと締め付けて胃の内容物を食道へ戻さないようにしています。この締め付けが加齢などで緩んだり、肥満やお腹を圧迫する姿勢などで腹圧の方が締め付ける力より強くなったりして、胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流して、食道の粘膜が炎症を起こし、様々な症状をおこすのが逆流性食道炎です。
みぞおちのあたりの痛み、げっぷや呑酸(すっぱいげっぷ)、のどの痛み、上腹部全体にわたってもやもやとした不快感などが主な症状で、状態によっては横になって就寝していると胸やけや不快感で目覚めてしまうこともあります。

腸閉塞(イレウス)

腸管が癒着したり、捻れてしまったりして、便の通り道が極端に狭くなってしまうことや、完全に塞がってしまうことで、便やガスといった腸の内容物がそれ以上進まなくなってしまった状態です。手術創の癒着、ヘルニア、腸管麻痺などいくつかの原因が考えられます。初期には胃腸に全体的な気持ち悪さを覚え、便やガスをだしたくても出せず、だんだん胃腸の張り、激しい痛みなどが襲ってきます。重篤な例では、腸管の詰まった部分の血流が損なわれ壊死してしまったり、腸が破れ内容物が出て腹膜炎や敗血症を起こしたりすることもありますので、注意が必要です。

虫垂炎

虫垂は大腸の一番奥(肛門から見て)にある盲腸から紐のように飛び出している細い臓器で、便などが入って入り口が塞がってしまい炎症を起こしてしまうのが虫垂炎です。近年は抗菌薬などで炎症を鎮める治療が中心になってきましたが、薬物治療の効き目が得られない場合や、虫垂が破れて腹膜炎を起こしそうになっている場合などは外科手術を行います。
最初は、みぞおちあたりの痛みや不快感からはじまり、だんだん痛みが下がっていき、最終的には右下腹部が痛むことになります。

くも膜下出血

脳は頭蓋骨で護られていますが、さらに頭蓋骨の下には硬膜、くも膜、軟膜(髄膜)などが層構造になって脳を包んでいます。くも膜の下にはくも膜下腔というちょっとした空間がありますが、脳の動脈瘤や外傷などによってこの部分で出血が起こると、くも膜下腔に血液が入り、あっというまに大きく拡がってしまいます。これがくも膜下出血です。突然、バットで撲られたように感じるほどの激しい頭痛が襲ってくるのがこの病気の特徴の一つです。そのほかに、腹部に不快感が拡がり、吐き気・嘔吐なども現れます。
出血の場所によって、運動麻痺、ろれつが回らない、言葉がでてこないといった症状も現れます。

良性発作性頭位めまい症

内耳には、音を電気信号に変換する機能のほかに、身体の平衡感覚をつかさどる半規管(三半規管)や耳石器といった器官が存在しています。このうち耳石器は身体にかかる加速度を感知する働きをしており、耳石器の中には耳石という砂状の結晶がつまっています。この耳石がなんらかの原因で外にとびだし、半規管に入ってしまうことで、頭の位置の変化によって突然回転性の激しいめまいを短時間感じるようになるのがこの良性発作性頭位めまい症です。平衡感覚の障害によって、めまいの他に吐き気や腹部の不快感を覚えることもあります。

心筋梗塞

心臓に酸素や栄養を届けている冠動脈が動脈硬化などで狭窄したり閉塞したりすると、心臓が酸素・栄養不足になって正常に働かなくなります。このときまだ多少軽症で心臓の筋肉自体がダメージを受けていないケースが狭心症、完全に酸欠となって壊死するなど心筋にダメージがおよんでしまったものが心筋梗塞で、最悪の場合生命にかかわることもあります。胸を締め付けられるような痛みに加えて、吐き気、胃がむかむかするような気持悪さや冷や汗などの症状があり、心臓からの血流も低下するため、全身に酸欠症状がおこり、やがて意識を失ってしまいます。痛みは胸だけではなく、背中や肩、顎などまで波及することもあります。

髄膜炎

髄膜は脳や脊髄を包んで保護している膜です。この髄膜がなんらかの原因からウィルスや細菌、真菌などに感染して炎症を起こしてしまうのが髄膜炎です。主な症状は頭痛、倦怠感や発熱、うなじの部分の硬直などですが、それに加えて胃の不快感や吐き気・嘔吐などが起こることもあり、重症化すると痙攣・意識障害などから生命にかかわることもありますので、緊急の治療が必要です。

ストレスでお腹がもやもやすることはある?

ストレスでお腹がもやもやすることはある?消化管は平滑筋でできており、自律神経によってコントロールされています。
自律神経には、活動を活性化する働きをする交感神経、活動を鎮静化する副交感神経の2つがあり、互いにバランスをとって働いていますが、ストレスによってこの両者のバランスが崩れてしまうと、消化管の運動機能が亢進しすぎたり、低下しすぎたりといった不具合がおこり、お腹のもやもや感など、様々な消化器症状が現れることになります。
完全にストレスフリーになることは難しいです。休日は趣味やスポーツなどでストレス解消に努めることも大切です。

お腹がもやもやする際に食べてはいけないもの

 

お腹がもやもやする際に食べてはいけないものお腹がもやもやとするような、違和感・不快感が現れているときには、まず胃腸を休めることが大切です。そのため食事にも気を遣い、消化の良い、胃腸に負担をかけにくいものを食べるようにすることが大切です。
胃腸に負担をかける代表的なものは、脂っこいもの、動物性のたんぱく質、食物繊維などです。また、辛味の強い香辛料なども胃壁を荒らす原因となるため避けた方が良いものの一つです。
そのほか、避けたほうが良い食べ物は、

  • 海藻類、きのこ類、こんにゃくなどの繊維質の多い食べ物
  • 鶏皮、脂身の多い獣肉や魚肉(カツオやサバなどの青魚)、揚げ物、脂の多いラーメンなど
  • 柑橘類、酢の物など酸味の強いもの
  • 漬物など塩分の強いもの
  • 辛味の強い香辛料、アルコール類、コーヒー・玉露・紅茶などカフェイン類などの刺激物
  • 炭酸飲料、冷たい飲み物

などです。
食物繊維などは、普段は身体に良いとされていますが、胃腸が弱っているときは、かえって負担となってしまうこともありますので注意が必要です。

お腹のもやもやを感じる場合は当院まで

消化管の動きをコントロールしているのは自律神経です。
自律神経は、活動を活性化する働きの交感神経と、活動を鎮静化しおだやかにする副交感神経のバランスによって内臓などの平滑筋をコントロールしていますが、ストレスなどの心因的要因や、疲労などの身体的要因、甲状腺ホルモンなど内分泌的要因などによって、自律神経が影響を受け、胃や腸などの消化管の働きにも異常が起こり、お腹のもやもやした不快な感覚や痛みなどの症状が現れてくるようになるのです。
またそうした、胃腸の機能的な問題ではなく、消化管そのものの炎症や良性・悪性にかかわらず発症した腫瘍など様々な器質的障害によっても同様の症状が現れます。
お腹のもやもやした不快感といった症状が現れた場合は、できるだけ早い機会に一度医療機関に相談し、検査を受けておくことをお勧めします。
当院では、消化器内科分野で研鑽を積んだ医師が診察を行っております。検査も内視鏡学会専門医が担当します。最新の検査システムを導入し、鎮静剤を使用して眠った状態で検査を受けることが可能もお腹に不調をかかえている方は、安心してご相談ください。

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