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右下腹の痛みや違和感、それは右下腹の大腸がんかもしれません

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「右下腹に違和感があるけれど、よくある腹痛かな…」そんなふうに見過ごしていませんか?

右下腹の痛みや違和感は、単なる胃腸の不調やストレスと片付けられてしまうことが多くあります。しかし、実はそれが「右下腹の大腸がん」の初期症状であることもあるのです。特に、痛みが断続的に続いたり、腹部に張りや重さを感じたりする場合には注意が必要です。

「右下腹が張るような感じがする」「お腹のガスが溜まりやすい」「以前より便通のリズムが不安定になった気がする」。

このようなちょっとした違和感に、あなたはどう対応していますか?多くの方は「便秘かな」「食べ過ぎたかも」と気にも留めず、生活を続けてしまいがちです。しかし、そんな軽微な変化の中に、進行性の病気が隠れている可能性があることをご存知でしょうか。

特に右下腹部には、大腸の始まりである盲腸や上行結腸といった重要な器官が存在しており、ここにがんができた場合には、非常に見逃されやすいのが特徴です。症状が出にくく、進行してから「貧血」「倦怠感」「腹部のしこり」などで初めて受診するケースも少なくありません。

この記事では、右下腹に潜む大腸がんの実態について、医学的な視点と実際の症例を交えて徹底解説します。虫垂炎との関連、検査方法、予防のヒント、そして患者さんからよく寄せられる疑問への回答も充実。秋葉原で内視鏡診療を行う当院だからこそお伝えできる情報を、ぜひお役立てください。

右下腹にある「大腸の始まり」とは

大腸は、私たちの消化管の最終段階にあたる器官で、長さは約1.5メートル。小腸で吸収されなかった食物残渣が送り込まれ、水分が吸収されながら徐々に便が形成されていきます。

その始まりが「盲腸(もうちょう)」です。盲腸はお腹の右下に位置し、小腸とつながる部位であり、便が最初に流れ込んでくる場所です。盲腸の先端には「虫垂(ちゅうすい)」という細長い突起があり、ここが炎症を起こすといわゆる「虫垂炎(盲腸)」になります。

盲腸に続く「上行結腸」もまた右下腹に広がっており、この部分での異常は、見逃されやすく、がんの発見が遅れる一因となります。特に腸の中ではまだ内容物が液状のため、狭窄(きょうさく)による便秘などの“わかりやすい症状”が出にくいのが特徴です。

右下腹の大腸がんとは

右下腹にできる大腸がんは、主に「盲腸がん」や「上行結腸がん」など、右側結腸に発生する腫瘍を指します。大腸がん全体の中でも、右側にできるがんは比較的進行が早く、症状が出にくいため“サイレントがん”と呼ばれることもあります。

このタイプのがんでは、便に血が混ざっていても分かりづらく、腸がつまることも稀。そのため、初期段階では「便が細くなった」「お腹が張る」といった明確な変化が現れにくいのが厄介な点です。

右下腹のがんが見つかりにくい理由

  • 内容物が液体状で、腫瘍があっても便が通過してしまう
  • 出血があっても、混ざって分かりづらくなる
  • 「貧血」「疲労感」など腸とは関係なさそうな全身症状が先に出る

「便に血が混ざる」など典型的な症状が現れる前に、貧血や倦怠感が強くなって初めて病院を受診し、検査でがんが発見されるという流れがよくあります。

盲腸・上行結腸にできるがんの特徴

  • 腹部の右下にしこりを感じる
  • 便秘・下痢を繰り返す
  • 食欲低下・体重減少などの全身的な変化

高齢者や女性に多く、肥満気味の方では腹部の変化にも気づきにくいため、定期的な内視鏡検査が非常に有効です。

右下腹の大腸がんにみられる症状

進行してから現れるサイン

右下腹のがんは、ある程度進行してから下記のような症状があらわれます:

  • 皮膚や粘膜の蒼白(貧血)
  • 疲れやすさ・息切れ
  • 食欲が出ない・体重が減る
  • 右腹部のしこりや張り

特に「これまで普通に生活できていたのに、最近疲れが抜けない」といった漠然とした不調は、思わぬ病気のサインかもしれません。

見逃されやすい初期症状

  • お腹が張りやすくなった
  • ガスが溜まる・おならの回数が増えた
  • 便の出方が変わった(回数・硬さ)

「いつもの体調とちょっと違う」と感じたら、まずは腸のチェックを。特に40歳以上の方や、過去にポリープを指摘された方は、早めの内視鏡検査をおすすめします。

虫垂炎と右下腹の大腸がんの関係

虫垂炎で発見されるがん

虫垂炎(いわゆる「盲腸」)は、右下腹部にある虫垂という突起物に炎症が起きることで発症します。急激な腹痛と発熱を伴い、多くの場合、緊急の処置が必要とされる病気です。

しかし、見逃せないのは「虫垂炎を契機にがんが見つかることがある」という事実です。特に中高年以降の方で、虫垂炎の症状が典型的でない場合、あるいは繰り返す場合には、背後に「右下腹の大腸がん」が潜んでいる可能性があります。

当院でも、虫垂炎として救急搬送された後、CTや内視鏡検査で上行結腸がんが判明したケースが複数あります。虫垂とその周囲は、解剖学的にもがんが発生しやすい部位に近く、虫垂炎が「大腸がんの隠れたサイン」となることもあるのです。

症状の似ている点と違い

虫垂炎と大腸がんでは、症状が似ていることがありますが、明確な違いも存在します。

  • 虫垂炎: 急激に痛みが出現し、発熱を伴う
  • 大腸がん: 徐々に痛みや不快感が出現し、長引く傾向

この違いを見極めるには、CTや内視鏡などの精密検査が不可欠です。特に40歳以上で虫垂炎を発症した場合、単なる炎症ではなく「腫瘍が原因で起きた二次的な炎症」である可能性も念頭に置いて、しっかりとした診断を受けることが重要です。

受診の目安と検査の流れ

内視鏡検査はどんな流れ?

「内視鏡検査=つらい」「下剤が大変そう」と思っていませんか?

当院では、できる限り患者さんに負担の少ない方法で大腸カメラを実施しています。流れは以下の通りです:

  1. 外来で問診と診察を実施(症状の確認、検査日程の調整)
  2. 下剤による腸管の前処置(院内 or 自宅)
  3. 検査当日は鎮静剤を使用し、苦痛の少ない状態で内視鏡を挿入
  4. 必要に応じてその場でポリープ切除や生検(組織検査)も実施

検査時間は通常15〜30分程度で、リカバリールームで少し休んでからご帰宅いただけます。

当院での診療体制

秋葉原駅から徒歩1分という好立地にある当院では、土日診療や24時間WEB予約、女性医師による対応も可能です。内視鏡検査は全例、消化器内視鏡専門医が対応。使用機器はオリンパス社製の高画質内視鏡で、微細な病変も見逃しません。

また、「大腸がん全体について詳しく知りたい」という方には、以下のページをおすすめします:

▶ 大腸がん全体に関する詳しい解説はこちら

発見が遅れないためにできること

右下腹の大腸がんが怖いのは、「症状が出たときにはかなり進行していることが多い」という点です。だからこそ、“症状が軽いうちに”検査を受けることが、何よりの予防になります。

特に以下のような症状がある方は、早めにご相談ください:

  • 便秘や下痢が交互に続いている
  • 最近ガスが溜まりやすくなった
  • なんとなく右下腹が重たい

なお、腸内にガスが溜まりやすい症状については、以下の解説記事が参考になります:

▶ ガス・おならが多いのは大腸がんのサイン?

右下腹のがんと生活習慣の関係

食生活との関係

大腸がんと食生活の関係は非常に深く、多くの研究で「動物性脂肪の摂取量が多い人は発症リスクが高い」と報告されています。特に赤身肉や加工肉、揚げ物などを頻繁に摂取している方は注意が必要です。

一方で、野菜・果物・海藻類・きのこ類・発酵食品(納豆、ヨーグルトなど)を意識して取り入れることで、腸内環境が整い、がんのリスクを抑える効果が期待できます。

運動習慣と腸内環境

適度な運動は、腸のぜん動運動を促進し、便通を良くするだけでなく、腸内フローラ(腸内細菌叢)のバランスにも良い影響を与えます。最近では、腸内フローラと大腸がんとの関連性を調べる研究も盛んで、健康な腸内環境を保つことが予防につながると考えられています。

毎日20〜30分のウォーキングや軽い筋トレでも十分効果があります。「忙しくて運動する時間がない」という方も、エスカレーターではなく階段を使う、ひと駅歩くなど、日常の中で工夫してみましょう。

よくある質問・患者さんの声

Q1. 痛みがないけど検査は必要?

はい。右下腹の大腸がんは、自覚症状が非常に出にくいタイプのがんです。無症状の段階で発見されることも多く、「なんとなく気になる」「体調がすぐれない」という程度でも、検査を受ける価値は十分にあります。

Q2. 虫垂炎と診断されたけど...

虫垂炎の診断後に、症状の改善が不十分であったり、繰り返すような場合は、近隣の大腸に腫瘍などの器質的な異常がある可能性もあります。一度、CTや大腸内視鏡による詳しい評価が望ましいです。

Q3. 若くても大腸がんになりますか?

かつては中高年の病気と思われていた大腸がんですが、最近では30代、40代での発症も増えています。特に家族に大腸がんの既往がある方や、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)を持っている方は要注意です。

Q4. 大腸カメラは痛いですか?

当院では鎮静剤を使用した「眠ったような状態での検査」を導入しており、「気づいたら終わっていた」と感じる方も多くいらっしゃいます。検査中の痛みや不安は極力軽減する体制を整えていますので、ご安心ください。

Q5. 健診で異常なしでしたが安心?

便潜血検査では、出血を伴わないポリープやがんは検出されません。異常がなくても症状が続く場合や、ご不安がある方は、内視鏡による精密検査をおすすめします。

Q6. どのくらいの頻度で検査を受けるべき?

一般的には、50歳以上の方は5年に1回程度の大腸内視鏡検査が推奨されていますが、家族歴のある方、過去にポリープを指摘された方は1~3年ごとの定期検査が望ましいです。

まとめ

右下腹の大腸がんは、「痛みが出ない」「便に変化がない」などの理由から見逃されやすく、症状が出る頃には進行していることも少なくありません。

違和感が続く、ガスが溜まりやすい、便通が不安定など、些細なサインを見逃さず、早めに内視鏡検査を受けることが健康を守る第一歩です。特に40歳を過ぎたら、定期的なチェックが安心につながります。

秋葉原・胃と大腸肛門の内視鏡クリニックでは、経験豊富な専門医が丁寧に対応し、最新の設備で質の高い検査をご提供しています。WEBやLINEから簡単に予約が可能です。どんな小さな不安でも、お気軽にご相談ください。

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